CONCEPT

「ぼよよん」は、ゆれ、たわみ、きしみ、かしぐ環境です。もし、堅牢堅固を前提とすれば、ゆれ、たわみ、きしみ、かしぐことは、マイナスの現象です。なぜなら、それはものや環境が壊れるときの前兆だからです。
しかし、3.11の大震災とそれに続く余震の連続のなかで、どんなに堅牢堅固に環境をつくろうとも、つねに想定以上のことが起きてしまうことを、世界は、実は盤石どころか、生き物のように動いているものであることを、私たちは、肌身をもって知りました。私たちは、世界の堅牢堅固を前提にできません。

では、生き物のように動いているこの世界に、素直に呼応できる環境とはどのようなものなのだろうか。それを、仮に「ぼよよん」と呼んで、検証してみようというのがこの展覧会の趣旨です。
約8,000個の、弾力性のある樹脂でできた300φのリングが、立体的に組み合わさります。そうしてできた「雲」が、ゆれ、たわみ、きしみ、かしぎます。それが人々に不安を与えるかわりに、安心を与えることができる環境になるかどうかが試されます。(展覧会コンセプト文より)

OVERVIEW

第9回
ぼよよん

企画建築家
青木淳(建築家)
コラボレーター
MONGOOSE STUDIO(クリエイティブ集団)
開催期間
2011年7月26日(火)~8月12日(金)
シンポジウム
「ぼよよんのこと」2011年7月30日(土)
パネラー
青木淳、MONGOOSE STUDIO、川向正人(アンカーマン)
ワークショップ
「アンニンドウフは、ぼよよん!?」2011年7月27日(水)、「ぼよよん狩り」2011年8月12日(金)
制作
青木淳建築計画事務所(青木淳、園田慎二)、MONGOOSE STUDIO(大橋卓也、猪口健司、鍋島久和、
平原真、松山真也、八木澤優記)、神山友輔、松村充、イエムラ・タマヨ・オフィス
協力
カラーキネティクス・ジャパン株式会社
オープニングパーティフード
ホテルニューオータニ
DM・ポスター制作
MONGOOSE STUDIO

青木淳

建築家
1956年神奈川県生まれ。東京大学大学院工学研究科修士課程修了後、磯崎新アトリエを経て、1991年青木淳建築計画事務所設立。主な作品に、青森県立美術館(2006)ほか

松山真也

プランナー・デザイナー・エンジニア
1978年 富山県生まれ。2006年より、MONGOOSE STUDIO(2012年で活動休止)のリーダーとして活動。「わくわくするためのテクノロジー」の可能性を追求し、アーティストなどの多くの作品に携わる